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2005年8月 1日 (月)

最高裁、貸金業者の取引履歴開示義務認める

 少し前の最高裁判決になりますが、債務者から取引履歴の開示を求められた貸金業者は、特段の事情のない限り、信義則上これを開示すべき義務を負うという判決が出ました。

最高裁平成17年07月19日判決

http://courtdomino2.courts.go.jp/judge.nsf/dc6df38c7aabdcb149256a6a00167303/22578be6e5b04d0649257043001987c0?OpenDocument

 取引履歴は個人情報に該当します(通常保有個人データにも該当すると思われます)が、取引履歴の開示請求の問題は、個人情報保護法と直接の関連はなく、貸金業法の適用を受ける金銭消費貸借契約の付随義務として、信義則上、保存している業務帳簿(保存期間を経過して保存しているものも含まれる)に基づいて取引履歴を開示すべき義務を負うという判断です。

 個人情報保護法上の開示の求めについては、裁判規範性(裁判に訴えることができるのか)については、争いがあり、私は否定説に立っています(個人情報保護と対策改訂版p59)が、個人情報保護法に基づく開示請求の裁判規範性を否定したとしても、別途他の契約・法律に基づいて裁判上一定の開示請求が認められることがあるのは言うまでもありません。

 判決例の傾向としては契約法理に基づく開示請求を認める方向にあるといえるのではないでしょうか。

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