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2005年9月13日 (火)

日弁連:取引履歴開示に関する事務ガイドライン改正

日弁連のHPで、

事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)の一部改正(案)に対する意見書」
http://www.nichibenren.or.jp/jp/katsudo/sytyou/iken/05/2005_51.html

が公開されています。

 意見書は、正当な理由に基づく開示請求を拒否した場合の行政処分の明確化は評価しつつも、本人確認の手続として、いわゆる「本人確認法」が規定する確認方法などを要求している点について、本人確認の手続に伴うこのような重い負担が顧客等(超過利息を元本充当すれば過払いになっている状態の者も含む)による開示請求権の行使を妨げるおそれがあるとして、修正意見を表明するものとなっています。

 結論的には、代理人弁護士が開示請求する場合には、
「債務者が債務の処理を弁護士に委託した旨の弁護士からの書面による通知(FAXを含む)により十分かつ適切である」
と例示すべきであるとしています。

 実際上の理由は、経済的に困窮している多重債務者に印鑑証明書等の費用の負担をさせることが酷であるということ、さらに、弁護士の本人確認は、日弁連HPの「弁護士情報検索」で確認でき、弁護士が不正な開示を行えば、懲戒処分を受けるというの根拠です。

 理論的な面では、受任弁護士が行う開示請求は信義則に基づく(最高裁平成17年7月19日)ものであって(個人情報保護法による開示の求めではない)、個人情報保護法25条3項の「他の法令の規定により開示することとされている場合」に該当することから、事業者の定める本人確認手続により、取引履歴開示請求を拒むことができないとしています。

 実体法上の開示請求権と個人情報保護法上の開示の求めの関係を考える上で示唆に富む考えだと思います。

(参考):このblog
20050813:取引履歴開示に関する事務ガイドライン改正についてのパブリックコメント

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