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2005年9月28日 (水)

パブリックコメント「営業秘密管理指針改訂版(案)」(その2)

営業秘密管理指針改訂版(案)」の改定点ですが、先日指摘した以外にも、注目すべき改訂点があります。

派遣労働者の機密保持契約についての記述です(丸山会計士のblogを読んでいて気づきました)。

従前の営業秘密管理指針では、

「労働基準法や労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律に反しないよう留意する必要がある」

と抽象的に記述されていただけですが、

今回の改訂版(案)では、

「派遣先企業と派遣従業者とが直接秘密保持契約を締結することが直ちに法律違反になるわけではないが、労働者派遣事業制度の趣旨からは、派遣先は、派遣従業者と直接秘密保持契約を締結するよりもむしろ、雇用主である派遣元事業主との間で秘密保持契約を締結し、派遣元事業主が派遣先に対し派遣従業者による秘密保持に関する責任を負うこととすることが望ましいものである。」

と派遣先企業と派遣労働者との間の秘密保持契約の締結についても言及しています。

 この問題については、個人情報保護法のセミナーなどで質問をされることが多く、私自身は、派遣法の趣旨から直接締結しない方がよいという立場です。

 改訂版(案)は、直接締結することは法律違反ではないとしています。この点については、『「雇用管理指針に関する個人情報の適正な取扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針(平成16年厚生労働省告示第259号)の解説(案)」に対するパブリックコメントの結果について』の9項目で

「派遣先と派遣労働者との間における「個人間で、個人情報について開示情報について開示しない契約」の締結や誓約書・念書の取り交わしについては、雇用関係とならないものであれば、これによって個人情報保護法、労働者派遣法又は職業安定法に抵触することとなるものではありません。」

と指摘されているところです。

 とすれば、直接契約してもいいではないかと思われるかも知れませんが、上記パブリックコメント結果においても、「雇用関係とならないものであれば」という留保がついています。単なる秘密保持について誓約するというだけであれば問題ないのでしょうが、契約・誓約内容については注意が必要です(例えば、競業避止義務を定めることはだめだと思います)。

 単に、派遣先企業の秘密保持を含む就業規則等を遵守しなければならないという内容であれば、派遣元企業で、派遣先企業のルールを遵守するという一般的な誓約書をとっておけばいいことです。また、逆に派遣元企業でも、誓約書をとる、秘密保持に関する教育を行うべきで、派遣以前に解決しておくべきことだと思っています。

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コメント

「派遣切り」・「2009年問題」・「雇用対策」は何処へ
◆急務は「現在の雇用」
政治(与野党共)もマスコミもジャーナリストも、皆大変だと言葉だけの心配に留まっているように思われます。と言うのは、「労働者派遣法改正案」は見直し審議待ちの足踏み状態で進展しておらず、その先が見えないため、「派遣切り」に歯止めがかかりません。「派遣切り」を加速させている要因は、政府及び厚生労働省の不十分な対応にあるということを理解しているのか疑いたくなります。いったい「雇用対策」はどこへ行ってしまったのでしょうか?とくに製造派遣の「抵触日(3月1日)」が過ぎてしまった現在のわが国において、最重要視されるべき課題はまさに「雇用対策」です。「雇用対策」ができれば、わが国の景気の底支えは可能です。雇用が底支えできれば、将来に対する不安も緩和されます。何といっても一番は「現在の雇用」です。数年先の雇用対策では意味がありません。
◆救済手立ては「雇用創出プラン(福祉雇用)」!
詳細は下記のブログをご参照下さい
◆人事総務部ブログ&リンク集
 http://www.xn--3kq4dp1l5y0dq7t.jp/

投稿: 人事総務部-ブログ&リンク集- | 2009年3月10日 (火) 08時31分

“無料求人誌”は雇用創出する社会インフラ
◆求人誌を支えてきたのは派遣業界
ここ数年、派遣業界を支えてきた「無料求人誌」が、そしてその「ラック(棚)」消えています。この度の雇用崩壊で、最もその影響が顕著に現れているのが求人誌です。とくに無料求人誌は、主な鉄道駅やコンビニから街中から、場所によってはそのラックごとすべて消えつつあります。求人が減少するのは雇用崩壊の勢で仕方がない話ですが、こうした現象は、求人誌がいかに派遣業界に支えられ発展成長してきたかという証です。
◆今こそ問われる「求人誌の真価」
 求人業界はこれまで景気上昇と共に発展成長してきましたが、少し業績が悪化したことを事由に、業界が構築したこの「社会インフラ」を崩壊させてしまう責任をどのようにするつもりでしょうか。果たして、それは一企業にとって都合が良い時だけの一時的な社会インフラだったのでしょうか。世界同時不況の直撃を受けた今こそ、雇用創出のために「無料求人誌」の真価が、そして会社存在のあり方が問われるべきです。
全文は下記ブログより
◆人事総務部ブログ&リンク集
 http://www.xn--3kq4dp1l5y0dq7t.jp/

投稿: 人事総務部-ブログ&リンク集- | 2009年5月 1日 (金) 12時10分

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