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2005年10月18日 (火)

貸金業者に対する取引履歴に関する事務ガイドラインの一部改正案に対するパブリックコメント結果が公表

先日、本blogでも紹介した、事務ガイドラインの改正ですが、同改正に先立ち行われたパブリックコメントの結果が公表されています。個人情報保護法の開示との関係など、実務的に重要な回答が付されています。

リンク: 17.10.14 事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)の一部改正案に対するパブリックコメントの結果について.

パブリックコメントの結果、本人開示手続部分について踏み込んだ修正がなされたこと、また、1,110件もコメントがなされたことから、回答内容も多岐にわたっています。

 個人情報保護法との関係では、

「信義則上の義務を根拠として取引履歴の開示を求められた場合には、取引履歴開示義務は信義則に基づくものであり、個人情報保護法第25条第1項に根拠を有するものではないため、同法第29条及び第30条を援用することはできないと考えます。」

として、最高裁が認めた信義則上の義務を根拠とする取引履歴の開示請求の際には、開示の求めに応じる手続に関する個人情報保護法29条及び手数料に関する30条を理由に、事業者が定めた手続や手数料を要求できないとしています。すなわち、信義則による取引履歴開示と、個人情報保護法の開示の求めとは全く別物と言うことになります。

 ただし、ここで注意しなければならないのは、手数料です。個人情報保護法30条に基づく手数料は請求できないが、信義則上の義務に基づく開示の場合、手数料を請求してもいいのかという問題が残るからです。

 この点、回答は

「取引履歴の開示義務について判示した最高裁判決は信義則に基づく開示に係る費用負担の在り方について具体的には言及しておらず、当局としてもその判断は差し控えることとします。ただし、貸金業者が開示請求を妨げるために、不合理に高額な手数料を定める場合には、開示を不当に拒むことに該当し得ると考えます。」

として、手数料請求の可否についての判断を留保しています。このあたりが、今後問題として残りそうです。

本blogでの参考リンク
取引履歴開示に関する事務ガイドライン改正が公表
日弁連:取引履歴開示に関する事務ガイドライン改正
預金取引履歴の開示請求についての参考文献と論点
取引履歴開示に関する事務ガイドライン改正についてのパブリックコメント

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